10th AnniversaryにちなんだX-BONEのペンダントですが、限定としてのLTD仕様は2種類あり、ひとつは前回の紹介だった『G8Tokyo=Ver.PISTON』。
もうひとつは『ビヨンクール=Ver.FLAMES』で4月15日からの同時リリースとなっています。
ビヨンクールは、以前からGUCHO取り扱いのある、シルバーアクセの大手セレクト・ショップ(会社)で、名の通ったブランドだとインポート(海外)ですと、
『クロムハーツ』や『ロンワンズ(旧・レナード・カムホート)』といった、メンズ・シルバーアクセのルーツと呼べるような歴史のある有名ブランドや、
GUCHO及びNAOSHIとも縁のある、スカルにおけるひとつのスタイルを確立した『スターリンギア』、
ドメスティック(国内)ですと、独自の世界観からビジュアル系の音楽シーンでも支持者の多い『ブラッディー・マリー』など、現在でもFLAG SHOPを持つようなネーム・バリューの高いブランドを多数展開する、シルバーアクセの歴史を見続けてきた会社といえます。
私もビヨンクールに15年くらい在籍させて頂きましたので、ブランドやメンズ・シルバーアクセのシーンの変遷を間近で見ることができました。
瞬間、瞬間のつなぎ合わせが歴史になっていく過程は、『点と点が線になる』ようなもので、奥が深くなるとカルチャーに昇華されるのを実感しております。
尊敬する先輩が一言、「積み重ねだからね」というその言葉には、含蓄に溢れた、また体現し続けた人だからこその説得力に満ちていて、見せかけのPOSEではありえない、
内面から発するような『REAL』が匂う立ち居振る舞いからは、簡単には真似のできない『領域』のような、中心ほど深遠な、奥行きのある『円』に、今も変わらず魅了され続けている次第です。
『カルチャー』、それも一般的な表記であるCultureではなく、スラング(俗語)である『“K”ULTURE』表記がふさわしい、入口は広くないのに、その中には奥行きがあり、更に横への広がりもある。
マイノリティーで、アンダーグラウンドな領域に敷居の高さを感じつつ、
色々な方向へのつながりや広がりが奥の深さとなって、中毒性の強い劇薬のような、
ハマる要素が強力な『KULTURE』には、外的要因に左右されない『本質』が根付いているように思います。
自分たちも『人』との出会いによって、入口を教えてもらった経験がありますので、
純度の高い『カッコいい』を実践していけるよう、日々是精進する次第です。
その領域の別格感は
『“不良”はジャンルでもスタイルでもない。
クラス(階級)でなくてはならない
(※「STUDIO VOICE Vol.191」参照)』
という格言からも分かるとおり。
不良の美学に影響を受けた身としては、簡単にできないことだからこそ憧れがあり、
アンチ・メジャーなところに意地というか、反体制的な格好良さ、知る人ぞ知る領域に、知る喜びを見出したりしています。
逆に大衆向けな、異端でなくなった時には一気に冷めてしまうモノ。
それが不良というクラス(階級)だと認識しています。
見せかけではない、REALなシーンを垣間見たら後戻りできないような、その領域の充実感は非常に大きく、そっち側に憧れ続けるのは至極当然だと思います。
これは、ファッションでもカルチャーでも同様で、趣味性の強いモノほど、掘り下げ、その先にある本質を垣間見た瞬間、「普通」に対して物足りなさを感じるのに似ていて、よりマニアックな、REALなモノを求め、渇望する心理に似ているように思います。
ホントにカッコイイ理想郷には『本質』があり、『REAL』だからこそ最終目的地となりうる。
『G8Tokyo=G EIGHT=GATE=入口』はこういったことへのきっかけになれるよう、KUSTOM JEWELRYを通じて『縁』を用意していけたらと切に思います。
商品というよりも『作品』という表現がふさわしいGUCHOのKUSTOM JEWELRYにも、10年間変わらずの姿勢でモノ作りに励み、突き詰める作業を繰り返し続けたNAOSHIにも、共通する部分は兼ね備えていると思います。
1点あたりにかける時間や熱量が高いゆえ、現代のようなスピード重視のマーケティングに当てはまらず、おかげで売るという行為からすると逆行しているとしか思えませんが(笑)。
しかし、消耗品と一生モノでは買う側の覚悟やノリも変わってくるので、後者に当たる一生モノであればこそ、品質重視になるのも当然なのではないでしょうか。
生み出す『責任』を全うするべくNAOSHIの姿勢に共感して頂けると、より作品の細部まで見えてくると思います。
ビヨンクール仕様のLTDは、人気の高いフレイムス(炎)がX-BONEに揺らめく、パイロとも相性の良い、GUCHOらしい作品となっています。
『PYRO』がフレイムスで構成されたスカル作品ですので、リアルなBONEにフレイムスが加味されることでより一体感も高まった周年モデルであり、かつ、これまでの取り扱いの歴史からも、ビヨンクール仕様の位置づけにふさわしい作品といえるでしょう。
特に、今回NAOSHIがこだわったBONEは、実際の『機能性』ありきの造形を意識しながら、アクセサリーとして『装飾性』の高い造形という、『機能性と装飾性の両立』させることにこだわった大腿骨なので、アクセサリーとしての格好良さと医学的にも理に適っているであろう形状が、NAOSHIのモノ作りに対する姿勢として色濃く反映した作品となっています。
LTD仕様の『Ver. FLAMES』は交差するクロス・ボーンの手前や奥からフレイムスが行き交う、以前リリースしたPYROの極小モデルである『KINDLE』ペンダントの時に学んだ表現技法が活かされた、秀逸な仕上がりとなっています。
ゆらめきが1ヵ所につき1本の炎の筋で表現されるにとどめているのも、ビジュアル的なくどさやしつこさにつながらないための配慮であり、シルバーアクセという『立体(3D)』で表現される素材だからこそ『平面(2D)』では表現しきれない、NAOSHIらしい魅せ方が細部にまで及んでいます。
さらによく見るとクロス・ボーンの交差した部分(下部)には、水かきのような、
フレイムスが地味にデザインされているのですが、これは左右つながりのあるモノとして視覚的な効果を狙った表現であり、ここにも一体感を意識した作意が見て取れます。
また、バチカンを通す部分には敢えてフレイムスのデザインを入れていないのですが、
逆にToo Muchにせず、間の取り方で『侘び寂び』を表現しつつ全体の一体感を狙うあたりに、NAOSHIの繊細な配慮が細部にも息づいているのです。
こういった敢えての『足し算ではなく引き算の発想』は、デザイナー側からすると忍耐に近い感覚も多分に必要であり、「隙間(空いたスペース)を埋めたくなる」衝動に駆られた時にも我慢を要するとのこと。
しかし、その結果、本来の素材の魅力が伝わるというもので、作品自体の完成度が高ければ高いほど、デザインで埋める必要がないということなのだと思います。
自身の生み出す作品に対する責任感の強いNAOSHIだからこそ可能な、対話の繰り返しが高いクオリティーのKUSTOM JEWELRYに仕上がるのです。
このビヨンクールLTDは、今年のブランド10周年にちなんだ『2017年内のオーダー(~12/31まで)』分に限りの受け付けで、翌2018年以降は販売しない期間限定仕様です。
また、10周年にちなんだ特典として『X』刻印が入りますが、年内のオーダーに限り、
打刻されて納品となるのは前回の『PYRO on X-BONE』の記事での記載と同条件になります。
ちなみに、『X=クロス・ボーン』になっているのも、NAOSHI流の粋な配慮といえますよね。
興味のある方はビヨンクール取り扱い店舗まで足を運んでみてください。
・ビヨンクール マルイ大宮店 048-658-1661
・ビヨンクール 阪急メンズ東京店 03-6252-5419
・ビヨンクール 浜松店 053-450-2080
・ビヨンクール 大阪本店 06-4708-1205
・ビヨンクール 博多阪急店 092-419-5439
PYRO on X-BONE Ver.FLAMES(BC LTD) ¥52,000(税別)