こちらの作品は、FLAG SHOPであるG8Tokyoのみオーダー受け付けの『X-PISTON(クロス・ピストン)』。
G8Tokyoのみオーダー及び販売可能なSHOP限定(LTD)ペンダントです。
前回紹介した『PYRO on X-BONE(クロス・ボーン)』ペンダントのLTDは全2種類。
各々取り扱いが分かれます。
G8Tokyoが『X-PISTON』、ビヨンクールが『Ver.FLAMES』と仕様を変更しての展開となっています。
好みはそれぞれですが、もともとの客層や好みなどから、以前からGUCHO取り扱いであるビヨンクールでは定番人気のフレイムス(炎)を。
G8Tokyo仕様は、私たちが好きなシーンへリンクする『入口』となるべく、モーター・カルチャーのアイコンのひとつである『PISTON』を使用。
その選択がSHOPのコンセプトを表現しています。
ファッションの一部分であるシルバーアクセですが、だからこそ第一印象に直結する部分でもあり、身に着けるモノが自己表現そのものでもあることを鑑みると、こだわりつつ、衣服ほどローテーションを考える必要なく身に着け続けられるシルバーアクセは、
着用者の人と形(なり)を反映できる、ライフ・スタイル型ファッション・アイテムといえるのではないでしょうか。
映画『WILD ONE(乱暴者)』といえば、’50sなど古着ファッション(特にヴィンテージ)のお手本ともいうべき名作で、JONNY役のマーロン・ブランドは『レベル・スター(REBEL STAR)』であり、またファッション・アイコンとして、未だに『革ジャン&Tシャツ&ジーンズ』の、バイカー・ファッションのマスターピースといえます。
私にとっても、実際にバイクに乗るきっかけはこういった映画からの影響が多分にあり、『反抗=ブラック・レザー(黒革ジャン)』の印象が強く、革ジャンを着るならバイクに乗るか、ロックンロールを鳴らすか。
着るには分相応な、敷居の高さを感じさせるその服には、『着る理由』が必要だったのを思い出します。
実際に着ていた人たちが皆、格好良く見えたし、その人たちのライフ・スタイルがまた格好良く見えたもので、そっち側への憧れが自身もそっちへ足を向ける動機となりました。
メンズ・シルバーアクセにもこのような分相応感があり、直結していたシルバーアクセ・ブーム前夜の当時を思い出します。
革ジャンが『デュラベルのワンスター』、ジーンズが『リーバイスの501XX』、そして自由の象徴のようなバイクが『トライアンフの6T サンダーバード』。
不変的な格好良さがあるからこそ、バイカー・ファッションにおける永遠のアイコンなのでしょう。
男らしさや不良らしさを体現したのが、役者マーロン・ブランドであり、バイカー・ファッションだったのです。
ちなみに、この古いアメリカ映画で主人公のバイクがハーレーではなくトライアンフだった理由が、当時のレース・シーンではトライアンフなど、英車勢の躍進が著しく、
不良が追われる映画にあって、国産車(この場合、米車=ハーレー)に乗っている者が追われるよりも、その当時鼻につく存在だった英車が追われる側でこそ胸のすくような、アメリカ国民の心理を描いている、
みたいなことを聞いた覚えがあります。
映画や音楽、ファッションもそうですが、その当時ならではのご時世が反映されていたりリンクしていたり、何かしらの『理由』がわかると、納得するのと同時に、非常に興味深いモノだった故に、趣味が高じてこういった『カルチャー』に魅せられてしまいました(笑)
この劇中、中でも印象的なのが背中に描かれた『スカル&クロス・ピストン』。
『スカル』&『ピストン』という、反逆者らしいアイコンの組み合わせが、マイノリティーに向けての象徴的な組み合わせであったり、万人向けとは言い難いメンズ・シルバーアクセの『ルーツ』が背景にある、私にとっても原点回帰的な作品が『G8T仕様のLTD』といえるのです。
更に、バチカン部分にはこれまた反逆者好みのする『アイアン・クロス』のデザインを選んだあたりにも、NAOSHIのアナーキーな部分や、彼のイメージする反抗やブランドにおける背景が具現化した、象徴的なペンダントといえるでしょう。
もともとブームが起きたのが90’s後半のメンズ・シルバーアクセシーン。
この非常識なほど高額に見えた価格設定には、素材の価値というよりも、作品に仕上げる際のこだわりという名の労力が大きいといえるのですが、どちらにせよ、シルバーアクセサリーに高額を支払うことが非常識な価値観であった当時、換金性などリセール・バリューが高いわけでもないシルバーアクセを、一般的な所得層にもかかわらず後先考えず(?)購入していたのがやたら格好良く見えたものです。
その漢気ある買い方が、当時の価値観からは簡単に真似の出来ない、まさに『メンズ・シルバーアクセ』の似合う人たちが、その『瞬間』を大事にした生き様を反映させていたように思えます。
改めて、昔も今も、カッコイイモノに流行り廃りはないというのが再認識できた、自己表現と自己満足を満たす装飾品。
FLAG SHOPスタートにふさわしい、モノの背景やブランドの背景をまとった作品となりました。
自身を表現するモノを身につけることで、同じ『匂い』のする者同士惹きつけ合ったり、『共犯意識』といいますか『仲間意識』が芽生えたり。
こういった、見た目だけでなく、思想のような、共有出来る無形のモノがカルチャーには根付いているな、と改めて思います。
全員が持っていない、限られた範囲内での共通言語、共通認識。
それがかけがえのない『つながり』を育てていくのではないでしょうか?
GUCHO、もっといえばメンズ・シルバーアクセを通じて人もモノも良縁に恵まれたら、
人生は豊かになるし私たち販売員は冥利に尽きるものです。
カルチャーは、音楽や映画、ファッションにも多分に影響を与えあっているので、
私にとっても今回のG8Tokyo “LTD”は、若い頃にファッションに興味を持ったきっかけでもあり、妙に懐かしく、かつ嬉しい作品だったりします。
巡り合わせを提供できる瞬間に立ち会えたら幸いです。
・PYRO on X-PISTON PENDANT(G8T LTD) ¥52,000(税別)
※こちらの作品は、「G8Tokyo」店のみの取り扱いとなります。