大幅に追記しました。
G8Tokyoは、メンズ・シルバーアクセの『KUSTOM JEWELRYブランド“GUCHO(ガッチョ)”』直営店ですが、扱うのは品物だけでなく、付随するブランド背景など、情報も提供していきたいと思います。
GUCHOの作品には、デザイナー・NAOSHIの一貫した姿勢が反映されているので、品物の見た目だけの話に終始せず、思想や信念といった、『背景』も含めてGUCHOを伝えていきたいと思っています。
外側の見た目だけでなく、作品の内側に存るこだわりにまで触れてもらえたら幸いです。
さて、『KUSTOM JEWELRY』を謳うGUCHOですが、一般的なCustom表記ではなく、『“K”USTOM』表記なのですが、これはスラング(俗語)からくるもので、誤植ではありません。
根付いたカルチャー(文化)、特に知る人ぞ知るアンダーグラウンド・カルチャーには、突出してカッコいいモノが非常に多く、国内、国外問わず、刺激的なモノばかり。
『不良』が魅力的に映るのと同じように、アンチ・メジャーなアンダーグラウンド・カルチャーにも同種の魅力があり、ナワバリというか領域のような、流行りではない、敷居の高さが今も昔も魅了し続けてくれています。
怖いもの見たさに近い感覚が、より憧れ、そのシーン(カルチャー)を覗いてみたくなる。
そのコアなシーンは、奥が深く独立した存在(縦)でありながら、シーン同士のつながりは意外なほど多岐に渡ってリンクしている(横)ように思えます。
だからこそカッコいいしハマってしまう…
スラングを用いるのも似た部分があり、『知る人ぞ知る言葉』を敢えて使うことで、ちょっとした『仲間意識』や『共犯意識』が芽生えたり。
また、情報は垂れ流しになっていない場合が多く、自ら調べたり足を運んだりしないと得ることの出来ない、オープン過ぎないクローズドされたところが魅力的に映り、より知りたい気持ちを駆り立てるのだと思います。
例えば、アンダーグラウンド・カルチャーである『“K”USTOM “K”ULTURE(カスタム・カルチャー)』が、『“K”USTOM』表記を使う代表的な単語かと思います。
HOT RODカルチャーのシーンから来るこの言葉は、いろいろな側面を持ち、例えば、アンダーグラウンド・ヒーローであるヴォン・ダッチやエド・ロス、ロバート・ウィリアムスの三人を総じて『KUSTOM KULTURE 御三家』と呼び、一般受けの良いFINE ARTとは対極の、『低俗』と評される『LOWBROW ART(ロウブロウ・アート)』を象徴するアーティストたちが生み出した、強烈な存在感のキャラクターが今も変わらずアイコンとして支持され、シーンに影響を与え続けています。
私にとっての『入口』は、人との出会いがものすごく大きいです。
別の機会に改めてお伝えしたいと思いますが、上記『HOT RODカルチャー』の先生は
絶版となって久しい稀少なこの本。
そしてこの本のメイン・エディターを務めたTHE NASH(ナッシュ)さん。外国人ぽい表記ですが東京育ちの日本人です。
非常にクオリティーの高い、まさに『資料』。
入手困難なのが本当に残念ですが、資料的なモノはある程度『G8Tokyo』に持ち込んでおりますので、興味のある方、店頭でお見せいたします。
情報の量と質ともに秀逸な、素晴らしい資料です。多分、読むとハマります(笑)
私が以前、店長を務めていたことのある『STARLINGEAR(スターリンギア)』デザイナー・RYK(リック)氏と友達だった縁でご来店、この時の出会いが『KUSTOM KULTURE』を知るきっかけとなりました。
人生が楽しくなる入口を教えてくれた先輩のひとりがTHE NASHさんでした。
この初対面の際、あの『JUXTAPOZ(ジャクスタポーズ)』の当時の編集長・ジェイミー氏を連れてのご来店でした。
TOKYOのカルチャー、それこそ『裏原』のファッションなどにも興味があったそうで、のちに『TOKYOカルチャー』の特集号を出していました。
少し説明すると、『JAXTAPOZ』は前述の御三家のひとり、ロバート・ウイリアムス氏監修の今も続く超強力な『アンダーグラウンド・アート』誌で、創刊号表紙のノリは初期『THRASHER(スラッシャー)』マガジンのまさにそれ。
ハードコア・スケーターの雑誌にロバート氏の描いたARTが表紙だったり、これまたハードコア・バンドのスーサイダルが関わりが深かったり。
やはりアンダーグラウンド・カルチャーは本物同士つながりがあって、面白いですね。
ちなみに当時THE NASHさんもJAXTAPOZで日本人唯一の編集メンバーだったそうです。
話を戻すと、デイリー・ユースの燃費や居住性を優先する価値観とは真逆の、クルマに無理させてでも、より速く走ることを優先したホットロッドに乗ること(人)自体が、
『反逆のアウトロー・カルチャー』の実践者といえます。
『一瞬の大きな快楽のために、
効率の良さとか無難な道とは真逆のたぶん無駄になるであろう努力を、
全身全霊を傾けて積み重ねる。
そんなホットロッドのスタンスは、
生き急ぐ男の象徴のよう
(※「FREE&EASY Vol.7 No.65」参照)』
…生き急ぐとか、無駄の美学にシンパシーを感じてしまいます。
こういったライフ・スタイル誌というか、カルチャー誌からいろいろと勉強させてもらえた当時を改めて振り返ってみても、カッコいいモノはいつの時代もカッコいい、
今もなんら変わっていない自分の価値観を再確認すると同時に、『本質』の不変性を改めて感じます。
保守的な層には理解しがたい、だからこそのマイノリティーであり、格式のような、そっち側への憧れ。純粋にカッコいいと思います。
前述のSTARLINGEAR・RYK氏とTHE NASHさんとの出会いもアメリカのROD&KUSTOMのショー会場でお互いにブース出店していた時で、日本人ピンストライパーヘのピンストライプ依頼がきっかけだったそうです。
RYK氏もこの頃はアルミ素材を使ったシフトノブを多数リリースしていたり、多彩なクリエイターとして様々なアイテムをリリースしていた時期だったので、カー・ショーでの出会いも必然だったのでしょう。
今も変わらず縁が続いているのもその頃からの『積み重ね』ですよね。
今回の記事だけでも『HOT ROD』、『アンダーグラウンド・アート』、『SK8(スケート)』、『音楽』、『ファッション』『シルバーアクセ』…様々なシーンがリンクしているこの『カルチャー』。
アメリカが源流かもしれませんが、独自の発展をしつつ本質を見失わない、日本のKULTUREの素晴らしさはメンズ・シルバーアクセにも根付いていると思います。
こういったメンズ・シルバーアクセのルーツをまとった価値観を大事にしつつ、見た目だけではない、背景の匂うブランドにしていきたいとNAOSHI共々思っております。
また、より良く『自分を“KUSTOM”する』ためのシルバーアクセなので、自身にとってベストに近い形で身に着けていられるよう、自分好みに『カスタム』することも可能です。
売りやすいというビジネス面以上に、買って良かったの作品価値を大事にした姿勢は崩さず、『共犯意識』の持てるブランドにしていく次第です。
この姿勢は、『JEWELRY』の表記にも関係してまして、単なるアクセサリーではなく、もっと高尚な『作品』を仕上げていくというNAOSHIの自負もあり、雑貨的なニュアンスではないことを意味しています。
深みのあるものは、中毒性も強く、より掘り下げたくなるものです。
そういった、シーンに通じたメンズ・シルバーアクセを目標に、『KUSTOM JEWELRY “GUCHO”』を展開していきたいと思います。
直接話の出来る場所がようやくできました、『G8Tokyo』に是非ご来店下さい。
対面接客の良い面は、PC画面上にはありません。REALな出会いのあること、楽しみにしております。